組織には「アメリカ型の機能体」と「ドイツ・日本型の共同体」の2つのタイプがあります。
「アメリカ型の機能体」の組織では、株主の利益を最大化することが目的です。
社員はその目的を達成するための道具にすぎず、人件費はコストであるため、いかに安く効率的に働いてもらうかが重要です。
業績が悪化した場合はコスト削減の一環として、リストラをして人件費を削減します。
「ドイツ・日本型の共同体」の組織では、お互いに助け合うことが目的です。
経営者も社員も一体となって働いて得た利益は、給与や賞与としてみんなで配分します。
助け合うための組織なので業績が悪化した場合には、リストラではなくワークシェアリングをし、給与や賞与を減額してでも雇用を守ります。
共同体の組織では、密接な関係性が育まれ、能力が高い低いは関係なく組織の構成員として存在しています。
これは良い悪いではなくタイプが違うだけです。
アメリカ型は、労働者は、道具でコストなので価値が無ければ解雇され、コストなのですからそもそも有給休暇などという制度もないです。
ちなみに中国は入社から10年くらいたつまでは、解雇フリーだそうです。
人材の流動性が確保できるという大きなベースが異なる中で、日本人は労働生産性が低いと言われるのは…なかなかつらいですね。
一方、ドイツ日本型の組織は、お互いを助け合うことが目的であり、上記とは考え方が異なります。それについてはまた別途…。